2018年9月。一人のアーティストであり、ダンサーであった女性の芸能活動が幕を閉じました。
昭和から平成にかけてその名をはせ、多くのファンを生み出し、「アムラー」という自身のファッションを真似するその言葉は流行語にもなった安室奈美恵さん。
自身が40歳になったタイミングで芸能活動を引退することを発表しました。
数々のヒット曲を生み出し、「平成の歌姫」とも称された安室さんの代名詞は、間違いなくダンスだと言っても過言ではないでしょう。
そんな安室さんの、現役時代のダンスの振付師を一覧形式でご紹介します。
安室奈美恵の振付師①増田哲治(TETSUHARU)ってどんな人?
名前:増田哲治(ますだてつはる)
生年月日:1972年
職業:ダンサー、振付師
振付師の1人目は、TETSUHARUこと増田哲治(ますだてつはる)さんです。
こちらの方は、他の振付師さんに比べて振り付けている楽曲は少ないですが、その中でもファンの中では人気がある楽曲をいくつかご紹介します。
増田さんのご家族は、絵に描いたような音楽一家。
お父さんはジャズミュージシャン、お兄さんは作曲家、お姉さんはジャズシンガーと、音楽に囲まれて育ったそうです。
もともと、ジャズミュージシャンを志していた増田さんは、自分の音楽の表現を広げるために関東国際高校の演劇科、その後は桐朋学園短期大学の演劇科に進学。
これを通じて、舞台の裏方や、引き立たせる方の立ち位置に魅力を感じ始めたそうです。
その後、ミュージカルやアーティストのバックダンサーを経験し、振付師になることを決めました。また、現在では演出家としても活動しています。
増田哲治の振り付けおすすめ楽曲
ここからは、増田さんの振り付けたおすすめ楽曲をご紹介します。
マイナーな楽曲が多いため、安室さんをあまり知らない方にぜひ聞いてほしい楽曲をご紹介します!
「Hide & Seek」
一曲目は、安室さんが2007年に発売したアルバム「PLAY」に収録されている「Hide & Seek」という楽曲です。
アルバム収録曲ということもあり、一般的には認知されていない楽曲かもしれませんが、ファンの中ではライブでの定番曲として人気が高いです。
また、ミュウモとのCMタイアップでも使われていたため、知っている方もいらっしゃるかもしれません。
こちらの楽曲の一番の魅力は、なんと言っても「ザ・安室」と言ってもいい、かっこいいダンスです。
安室さんは、テレビなどでも口パクをしないことで有名なのだそうですが、こちらの激しいダンスでも口パクは一切なし。
ダンスが難しいことでも有名な安室さんの楽曲の中で、最高難易度ともいわれている一曲です。
注目の振り付けは、こちらの動画をご覧ください!
ピンヒールにもかかわらず細かいステップを踏んでおり、かつ周りのダンサーさんにも引けを取らないダンスがとてもきれいですよね。
ライブでも何度も歌われている隠れた名曲で、ぜひ聞いたことがない方は一度聞いてみてください。
「WILD」
二曲目は、2009年に発売された、安室さんのソロ名義では35枚目となるシングル表題曲「WILD」です。
このシングルでは、別楽曲で「Dr.」という曲との両A面構成になっているため、こちらの楽曲もぜひ一度聞いてみてくださいね。
ちなみに、2009年に発売された安室さんのシングルは、こちらの両A面シングルのみです。
「WILD」は、「コカ・コーラ ゼロ」のCMとタイアップしていました。聞いたことがあることもいらっしゃるのではないでしょうか。
こちらの楽曲のMVは、宇宙がイメージされており、振付師である増田さん自身もMVに出演しています。
バックダンサーの方は全員ヘルメットをかぶっているため、あまり顔は見えませんが、6人のバックダンサーのうちどれかが増田さんであることには間違いありません。
Coca-Cola zero Wild CM メイキング
かっこよすぎる安室さん#安室奈美恵 pic.twitter.com/HJAqUQgniz
— Elisa (@Eli_bebe_dbz1) July 20, 2018
安室奈美恵の振付師②「KENZO」って何者?
本名:中村 朋揮(なかむら ともき)
生年月日:1985年1月21日
職業:ダンサー、演出家、俳優
事務所:ライジングプロダクション
二人目は、2018年に「ださかっこいい」と話題になった、「U.S.A」を歌っている「DA PUMP」のメンバー・KENZOさんです。
DA PUMPの存在を知っていても、「ボーカルの人しか知らない」という人が多いのではないでしょうか。
そもそも、アーティストが他のアーティストの振り付けを担当しているなんて少し驚きですよね。
上の動画でKENZOさんも踊られていますね。
ちなみに、あの話題になった「いいねダンス」も、KENZOさんが振り付けたそうです。
そんなKENZOさんが振り付けた安室さんの楽曲は少ないのですが、個性的かつかっこいいダンスの楽曲なので、ぜひ一度見てみてください。
KENZOの振り付けおすすめ楽曲
KENZOさんが振り付けた楽曲は、今回ご紹介する「Damage」と、同年2012年に発売された10枚目のアルバム「Uncontrolled」に収録されている楽曲「In The Spotlight (TOKYO)」の二曲しかありません。
「Damage」は、2012年に安室さん自身初の配信限定で発売した楽曲です。
映画「黄金を抱いて翔べ」という作品の主題歌にもなっています。
安室さんの今までの世界観とは違っていたのですが、KENZOさんが振付けたものを安室さんが見て、オファーしたのだそうです。
こちらの楽曲以外にも、20周年のアニバーサリーでもある5大ドームツアーの振付もされています。
オファー後、過去の映像を見て、KENZOさんはそれまでの振付と一緒にならないようにしたそうです。
安室さんにしては珍しいロックテイストの曲調で、主題歌にもなった映画は、男性の泥臭い内容のため、そのイメージを崩さない激しいダンスが特徴です。
YouTubeに上がっているMVは1分ですが、Facebookにはフルバージョンもアップされているようです。
Facebookアカウントをお持ちの方は、一度見てみてくださいね。
「In The Spotlight (TOKYO)」もかっこいいですね!
安室奈美恵の振付師③「野村涼子(RYONRYON)」
本名:野村涼子
活動名義:野村 莉容子(RYON・RYON)
職業:女優、ダンサー、振付師、演出家
事務所:R2 CREATIVE
三人目は、数多くのアーティストさんの振付を手掛けてきた、RYONRYONこと「野村涼子」さんです。
野村さんは振付師としてだけではなく、演出家やバックダンサー、女優としても活動しています。
女優としての野村さんは「野村怜花」という名前で活動していたこともあります。
ダンスを本格的に始めたのは高校生の時。
決して早いわけではなかった野村さんは、マイケルジャクソンの初主演映画「ムーンウォーカー」という映画に感銘を受け、ダンスをはじめます。
野村さんが23歳の時にニューヨークに渡り、2年間ダンスの経験を積みます。
帰国後は、荻野目洋子さんのバックダンサーとして声がかかり、その後は振付師としても活躍し始めました。
野村涼子(RYONRYON)の振り付けおすすめ
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野村涼子さんは、先ほどご紹介した2人と違い、特定の楽曲の振付というわけではなく何年かのコンサートにて振付・演出を担当していました。
1990年代であったり、2010年以前のコンサートだったりするので、ファンでなければ知らない方も多いかもしれません。
しかし、野村さんは安室さんが14歳の時から振付を担当していたそうです。
安室さんが引退されるときも、このようなコメントを述べています。
「プロのダンサーよりも数倍、覚えるのが早い。エンターテインメントのおけるカンの高さはすごかった。礼儀、取り組む姿勢、人柄を含めてすばらしい人物です。それは14歳のときから変わらない」
出典元:日刊スポーツ
野村さん曰く、安室さんのパフォーマンス能力が落ちたから引退したわけではないとのこと。
振付師としてだけではなく、それ以上の信頼関係の上で成り立ったお二人の関係はとても素敵ですよね。