2019年10月9日公開の『進撃の巨人』122話で、進撃の巨人の謎の1つであった「大地の悪魔」の正体が判明しました。
最近のエレンの動きから、
「大地の悪魔はエレンではないか?」
「ユミルが大地の悪魔で少女に力を与えたのではないか?」
など考察されていましたが、外れていましたね。
今回は、「大地の悪魔」の正体と、それによって分かった巨人の秘密について考察していこうと思います。
※ネタバレ注意です。(2020年11月135話までのネタバレもあります)
大地の悪魔の姿は悪魔ではなかった
こちらの画像が『進撃の巨人』122話で判明した「大地の悪魔」のデザインです。
そもそも「大地と悪魔」という存在は不確かなものであったのですが、ユミルの記憶よりその姿が明らかになりました。
悪魔というよりかはムカデみたいな、下のような画像の
1/0.2 ハルゲニア#ききょうや大展示会2016 #フルスクラッチ https://t.co/hmHMOPlMWP https://t.co/hmHMOPlMWP pic.twitter.com/yClONelPxN
— 関西模型サークル ききょうや (@kikyouyagroup) January 5, 2018
古生代に存在したハルゲニアみたいなデザインでした。
進撃の巨人で出てくる歴史文献の中の絵では、サタン(悪魔)のイメージに使われる下の画像左の
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▼人形の元となった画像
エリファス・レヴィ『メンデスのバフォメット』
ウィリアム・ブレイク『もとの栄光の中のサタン』http://t.co/it0JLRx3oP pic.twitter.com/yLP16VoNVz— Gallery 幻 (@MABOROSHI_info) May 12, 2013
バフォメットの角(ヤギの角)が生えたようなTHE悪魔というデザインでした。
顔をすごく悪そう。
ただ、『進撃の巨人』86話で明らかになった「大地の悪魔」の存在ですが、この悪魔のデザインというのはあくまでも誰かの想像なんですよね。
誰かの記憶のストーリーに登場したものではなく、単なる物語のイラストにすぎませんでした。
ヒストリアが昔読んでいた絵本(『進撃の巨人』54話)でも、悪魔が登場しますが、その悪魔は角がフードで隠れています。
悪魔はその横少女に何か果実を渡しているように見えるのは、おそらく『旧約聖書』に書かれたアダムとイブの「楽園追放」の逸話をモデルにしたものだと思います。
かなり簡略しますが、蛇(サタン)は神の子であるアダムとイブを誘惑し、食べてはいけない「知恵の実(善悪の知識の木の実)」を食べさせました。
聖書のアダムとイブの「楽園追放」はいつ読んでも
神「知恵の実だけは食べるなよ!絶対に食べるなよ!」
アダム&イブ「はい」(知恵の実パクー
という掛け合いが絶妙でたまらない。。
さすがエンターテイメントというものをわかっている。 pic.twitter.com/djcqsUIXwz— 世界史吟遊詩人 (@HistoryMinstrel) April 21, 2016
結果的に、神によってアダムとイブは楽園(エデンの園)から追放されることになりました。
この悪魔がアダムとイブに「知恵の実」を食べさせるという逸話のように、『進撃の巨人』の世界では悪魔が少女(ユミル)に果実を渡す物語と挿絵を、何者かが創作したのだと思います。
大地の悪魔の正体は有機生物の起源【伏線】
大地の悪魔が「有機生物の起源」だとほのめかされていた
『進撃の巨人』88話では、始祖ユミルの正体について言及されていました。
実はこの話で、「大地の悪魔」の正体も、ほのめかされていました。
グリシャがクルーガーに始祖ユミルの正体について聞きました。
するとクルーガーは、
マーレ政権下では「悪魔の使い」
エルディア帝国の時代では「神がもたらした奇跡」
だとクルーガーは答えました。
そして、続けて
始祖ユミルは「有機生物の起源」と接触した少女・・・そう唱えるものもいる
といいました。
しかし、ユミルが「有機生物の起源」と接触したことは、『進撃の巨人』122話では「事実」であるとわかりました。
有機生物の起源とは?
『進撃の巨人』122話のうにゃうにゃしたものですが、生物っぽいデザインです。
有機生物という言葉ですが、学術的な用語ではなく造語のようです。
解釈すると、有機化合物(炭素主体の化合物)と水で活動している生物が「有機生物」です。
言ってしまえば、有機生物=普通の生き物のことです。
なぜクルーガーは始祖ユミルの正体を知っていた?
「有機生物の起源」、つまり「生物が大きく進化する前の一番最初」の姿(に近いような)姿をした生物とユミルが接触した、と言われていることもクルーガーは知っていたわけです。
グリシャも「有機生物の起源」という言葉に対して?を受けべていたので、おそらくは歴史文献にのっているようなものではなかったのでしょう。
じゃあ、伝承であったとしても、なぜクルーガーが知っていたかというと、おそらく進撃の巨人の能力により、「道」を通じてエレンの未来の記憶が流れてきたのだと思います。
》進撃の巨人の能力を考察!ループはない?未来を見る能力を解説!
https://netatori.com/singekinokyojin-nouryoku/
進撃の巨人の能力については、上でまとめています。
大地の悪魔(有機生物の起源)はラスボスなのか?
有機生物の起源は単なる設定
有機生物の起源(大地の悪魔)によって、ユミルは巨人化しました。
なぜ、巨人化したのかという仕組みについて、おそらく『進撃の巨人』の作中でも語られないと思います。
実は「有機生物の起源」は地球外生命体でというSFチックなお話かもしれません。
ただ、『進撃の巨人』の物語においては「有機生物の起源」の正体はそこまで重要ではありません。
最後は「有機生物の起源」と戦うという、ラスボス戦もないと思います。
「有機生物の起源」は単なる、『進撃の巨人』の物語の始まりのきっかけにすぎません。
「有機生物の起源」から推察できること
とはいっても、「有機生物の起源」のイラストと、ユミルが「有機生物の起源」と接触したときの描写から、いろいろと想像できることがあります。
- 巨人の継承について
- ユミルの呪いについて
- 無垢の巨人について
- 道について
- 赤子継承について
- 巨人の弱点について
などなど、今まで明らかにされてきた、巨人の謎を「有機生物の起源」の特性という観点から説明しようと思えば、できそうです。
正確な情報は巨人科学研究学会の研究報告を待つとして、ここからは「エセ巨人科学研究学会」の私が妄想していきたいと思います。
※妄想注意。事実のように語ります。
有機生物の起源は脊髄に寄生している
ユミルの民(エルディア人の血を引いている者)の脊髄は、「有機生物の起源」に寄生されている、あるいは取って代わられています。
脊髄とは何か?
まず、「有機生物の起源」の形が脊髄に似ています。
上の画像は脊髄の画像です。
そして、すぐ上の画像が「有機生物の起源」です。
かなり似ています!
細い線を除いて、上の画像の色が付いている部分が脊髄です。
色が付いていない、白い骨みたいな部分は背骨です。
脊髄は背骨に囲まれて保護されています。
イメージ的には背骨はちくわです。
ちくわの身の部分が背骨で、そのちくわの穴の中に脊髄が通っていると考えるのが想像しやすいと思います。
脊髄というのは、脳からつながっていて、背骨の中を通っている太い神経(神経の集まり)のことです。
運動系、知覚系、自律神経系などの神経の集まりです。
その脊髄から、細い神経が背骨の小さな穴を通って、身体の様々な部位に繋がっています。
脊髄損傷という言葉がある通り、脳と同じで一度傷つくと二度と再生できません。
脊髄の長さは成人で40cm~45cmで直径が1cm程度、重さは約25g。
ユミルは遺伝子を書き換えられた
「有機生物の起源」は寄生先の宿主の遺伝子に自身の遺伝子の一部を移して、遺伝子を組み替えています。
人知を超えた存在で「有機生物の起源」の遺伝子をもつ人間は、巨人化する器となってしまうのです。
だから、「有機生物の起源」に寄生されたユミルは巨人化することができたのです。
また、「有機生物の起源」の遺伝子は宿主の子孫へと代々遺伝することになります。
つまり、ユミルの子供は「有機生物の起源」の遺伝子をもつことになり、巨人化する器でもあるということです。
その後も次世代へとその遺伝子が受け継がれていき、ユミルの血を引く「ユミルの民」は例外なく、「有機生物の起源」の遺伝子をもち、巨人化するポテンシャルを秘めています。
有機生物の起源とその分身の特徴について
『進撃の巨人』119話でガビの銃撃によって、エレンは首と体が離れてしまいました。
ですが、『進撃の巨人』122話で「有機生物の起源」が姿を現しました。
このように、ユミルの民は次の3つのうち1つを宿しています。
- 「有機生物の起源」
- 「有機生物の起源」のコピー
- 「有機生物の起源」のコピー劣化版
という三段階があります。(下に行くにつれて下位の能力)
一番上の「有機生物の起源」は始祖ユミルのみが宿していることになります。
それでは、それぞれの特徴について説明します。
有機生物の起源の特徴
「有機生物の起源」には次のような特徴があります。
- 宿主の脊髄部分に寄生し、同化している
- 全てのコピーとつながる「座標」という異次元の空間にも存在する
- 「有機生物の起源」の特定の遺伝子をもつ者と「道」でつながっている
- 「有機生物の起源」のコピーを9つ作ることができる
- 「主」と認知した者の命令を聞く
- 特定の座標が分かれば「道」を通して、巨人の血肉を送ることができる
- 「有機生物の起源」の特定の遺伝子をもつ者に対して「道」を通して遺伝子操作・記憶操作を行うことができる
「有機生物の起源」のコピーの特徴
「有機生物の起源」はコピーを9つ作ることができます。
コピーとは言うものの、それぞれ別の特性をもっており、
- 始祖の巨人
- 超大型巨人
- 鎧の巨人
- 女型の巨人
- 顎の巨人
- 獣の巨人
- 車力の巨人
- 戦槌の巨人
- 進撃の巨人
という知性巨人になるポテンシャルをもつのが、「有機生物の起源」のコピーです。
言い換えると「有機生物の起源」のコピーを宿す者は、知性巨人になることができます。
有機生物の起源のコピーには次のような特徴があります。
- 宿主の脊髄部分に寄生し、同化している
- 「有機生物の起源」の歴代宿主同士を「道」でつなげることができる
- 外部からの特定の刺激で過去の宿主が所持していた情報を受信できる
- 「座標」に血肉を要求することができる(宿主の意志を優先)
- 「有機生物の起源」の宿主の寄生期間を、コピーの宿主の寿命とする
- 宿主に寄生している間、謎の成分を生成し髄液に排出する
有機生物の起源のコピー劣化版
「有機生物の起源」のコピーを持っているか持っていないかに関係なく、全てのユミルの民に共通していることがあります。
「有機生物の起源」の遺伝子が組み込まれた「ユミルの民」の脊髄にあたる部分には、脊髄の働きをしつつも「有機生物の起源」のコピー劣化版として存在します。
「有機生物の起源」のコピー劣化版の特徴として
- 外部からの特定の刺激がない限りは脊髄と同等のものである
- 外部からの特定の刺激により、その刺激に対応するプログラムが作動する
- 「有機生物の起源」と「道」を通して繋がっている
- 「座標」から巨人の血肉を受け取るプログラムが埋め込まれている
- 「有機生物の起源」のコピーになるプログラムが埋め込まれている
があります。
「有機生物の起源」のコピー劣化版は外部からの刺激がない限り、「道」で「座標」と繋がっているだけで、眠っている(プログラムは停止している)状態です。
外部からの刺激があれば目覚めて、その刺激に対応するプログラムが作動するということです。
なので、何かとポテンシャルを秘めています。
有機生物の起源=座標
「有機生物の起源」は「座標」と呼ばれる異次元の空間に存在します。
もしかすると、「有機生物の起源」そのものが「座標」なのかもしれません。
『進撃の巨人』88話に座標についての説明があります。
あたかも「ユミルの民」とは皆一様に見えない「何か」でつながっていると考えざるをえない
ある継承者は「道」を見たと言った
目には見えない道だ
巨人を形成する血や骨はその道を通り送られてくる
時には記憶や誰かの意思も同じようにして道を通ってくる
そしてその道はすべて一つの座標で交わる
つまり それが・・・
「始祖の巨人」だ。
すべての巨人・・・すべてのユミルの民はその座標へと繋がっている
空間を超越した「道」でな
出典元:『進撃の巨人』88話
始祖の巨人=「有機生物の起源」なので、
「有機生物の起源」=始祖の巨人=座標 ということになります。
「有機生物の起源」はすべての「有機生物の起源」のコピー&その劣化版と「道」を通して繋がっています。
「有機生物の起源」は、「道」を通じてコピーやその劣化版を操作することで、ユミルの民の記憶操作や遺伝子操作を行います。
また、要求があれば「道」を通じて血や肉を送ります。
有機生物の起源とユミルの呪い・赤子継承について
有機生物の起源とユミルの呪い
「有機生物の起源」のコピーは生物は宿主の個体に関係なく、13年で寿命を終えるように宿主から少しずつエネルギーを奪い、自らの活動に活用しています。
コピー元である「有機生物の起源」は、ユミルに寄生してからユミルが死亡するまでの年月13年を活動期間をプログラムに組み込みコピーを作成しました。
13年は始祖ユミルが力に目覚めてから死ぬまでに相当する時間だと
始祖ユミルを越える力は持てない
その時が近づけば身体が衰え・・・器はその役割を全うする
出典元:『進撃の巨人』88話
この13年は、「ユミルの呪い」と呼ばれています。
有機生物の起源と赤子継承
「有機生物の起源」のコピー劣化版は次のような特徴がありましたね。
- 外部からの特定の刺激がない限りは脊髄と同等のものである
- 外部からの特定の刺激により、その刺激に対応するプログラムが作動する
- 「有機生物の起源」と「道」を通して繋がっている
- 「座標」から巨人の血肉を受け取るプログラムが埋め込まれている
- 「有機生物の起源」のコピーになるプログラムが埋め込まれている
④の特徴を言い換えると、「ユミルの民」はみんな知性巨人になる可能性があります。
そして、①と③と④から赤子継承を説明することができます。
赤子継承とは
「九つの巨人」を宿す者が力を継承することなく死んだ場・・・
巨人の力はそれ以降に誕生するユミルの民の赤子に突如として継承される
それはどれほど距離が離れていようと関係なく、血縁の近親者に関わるものでもない
出典元:『進撃の巨人』88話
というものです。
つまり、「有機生物の起源」のコピーの宿主がいなくなったとき、「有機生物の起源」のコピー劣化版の中から、ランダムで「有機生物の起源」のコピーにランクアップします。
元々劣化版には「有機生物の起源」のコピーのプログラムが組み込まれているのですが、そのプログラムが作動するイメージです。
脊髄液が巨人化プログラムを発動させていた
脳脊髄液の働き
背骨の中は脊髄で全て埋め尽くされているわけではなく、脊髄と背骨の間には小さい隙間があります。
この隙間に透明な液体である「脳脊髄液(髄液)」が流れています。
つまり、脊髄はこの「脳脊髄液」に囲まれて存在していると言えます。
『進撃の巨人』の物語では、「脊髄液」と呼ばれていますが、正式用語だと「脳脊髄液」もしくは「髄液」と言うみたいです。
脳脊髄液(髄液)は、体中に流れている血液がろ過されたもので、
通常の脳脊髄液は
- 脳や神経の緩衝材になり保護する
- 脳や神経に栄養を与え、老廃物を外に出す
という役割であるとされています。(役割は明らかになっていないようです。)
「有機生物の起源」のコピーの脊髄液
有機生物の起源のコピーの特徴の中の
- 宿主の脊髄部分に寄生し、同化している
- 「有機生物の起源」の歴代宿主同士を「道」でつなげることができる
- 外部からの特定の刺激で過去の宿主が所持していた情報を受信できる
- 「座標」に血肉を要求することができる(宿主の意志を優先)
- 「有機生物の起源」の宿主の寄生期間を、コピーの宿主の寿命とする
- 宿主に寄生している間、謎の成分を生成し髄液に排出する
⑥に注目してください。
「有機生物の起源」のコピーは、宿主の細胞やエネルギーを使って、特殊な成分を生成しています。
生成したこの特殊な成分を脊髄液に流し込み、その脊髄液の中で「有機生物の起源」のコピーは活動しています。
この特殊な脊髄液の中じゃないと、「有機生物の起源」は活動する(プログラムを作動する)ことができません。
つまり、「有機生物の起源」のコピーは自身が活動するための環境を自分で整えているということです。
有機生物の起源のコピー劣化版を起こす働きがある
「有機生物の起源」のコピーが生成する脊髄液は、劣化版のプログラムを作動させる働きがあります。
- 外部からの特定の刺激がない限りは脊髄と同等のものである
- 外部からの特定の刺激により、その刺激に対応するプログラムが作動する
- 「有機生物の起源」と「道」を通して繋がっている
- 「座標」から巨人の血肉を受け取るプログラムが埋め込まれている
- 「有機生物の起源」のコピーになるプログラムが埋め込まれている
例えば、外部から「有機生物の起源」のコピーの脊髄液(特殊な成分入り)を摂取します。
すると、④の「座標」から巨人の血肉を受け取るプログラムが作動します。
これが無垢の巨人化です。
例えば、「有機生物の起源」のコピーをかみ砕いて(殺して)脊髄液を摂取した場合は、⑤の「有機生物の起源」のコピーにランクアップするプログラムが作動します。
ただし、⑤のプログラムは④のプログラムが作動した後のみ、実行することができます。
これが、無垢の巨人から知性巨人になるルートです。
④のプログラムが作動した後は、⑤のプログラムを作動させようという行動に、「有機生物の起源」のコピー劣化版は無垢の巨人になった宿主を誘導します。
これが、無差別に人間を食べる無垢の巨人の行動原理です。
ちなみにですが、「有機生物の起源」のコピー劣化版は、「有機生物の起源」のコピーを探知する機能をもっていないので、無差別に人間を食べようとします。
人間を探知する機能はあります。
有機生物の起源から巨人化の謎を解説
脊髄液により座標が刻みこまれる
『進撃の巨人』110話でジークの脊髄液を摂取した人間が、ジークの叫びで巨人化する仕組みが明らかになりました。
ジークはこう説明しています。
ほんの僅かでも俺の脊髄液が体内に侵入した「ユミルの民」は、巨人の力の送り先となる座標が刻みこまれる
後は俺が命令を下すだけで、「道」を通じて巨人の力が座標に送り込まれる
出典元:『進撃の巨人』110話
この説明から、脊髄液を体内に入れること=巨人の力(血や肉)を送る座標を刻み込むこと
だということが分かります。
ここでいう座標というのは、「有機生物の起源」の「座標」ではありません。
「有機生物の起源」の「座標」から「道」と経由してたどり着くある場所を表しています。
なぜジークは命令することができるのか?
ジークは王家の血を引いている「獣の巨人」の継承者です。
すなわち、「有機生物の起源」のコピーの宿主の1人です。
通常は「有機生物の起源」のコピーの宿主の脊髄液を体内に入った瞬間、その人間は巨人化して無垢の巨人になってしまいます。
しかし、ジークの脊髄液を摂取した「ユミルの民」の場合は、ジークが叫ばない限りは(命令をしなければ)人間のままです。
これには理由があって、
「主」と認識した者の命令を聞く
という「有機生物の起源」の特性が関わってきます。
実は『進撃の巨人』122話で「始祖ユミル」は王の奴隷になっている描写があります。
王が攻撃される瞬間、始祖ユミルは王を庇いました。(その後ユミル死亡)
つまり、「ユミル(有機生物の起源)」は王や王家の人間を「主」と認識し、王や王家の命令を待つ奴隷になってしまったということです。
ちなみにですが、始祖の巨人(有機生物の起源)の力は「王家の血」を持つものしか使えないことになっています。
命令がなければ勝手にすることもある
王の命令が優先されるだけであって、王の命令が不要な場合は「有機生物の起源」のプログラムは自動的に働きます。
例えば、知性巨人の人間(「有機生物の起源」のコピーの宿主)が負傷したときは、その傷を治すことを自動的に行います。
(「座標」から「道」を通して「有機生物の起源」のコピーに血や肉を送る)
例えば、知性巨人の脊髄液を摂取した「ユミルの民」は自動的に無垢の巨人になります。
王が仲介する場合は命令を待つ
しかし、「有機生物の起源」のコピーの宿主であるジークのように、王家の人間の脊髄液が入った場合は、巨人の力の送り先となる座標だけが刻みこまれます。
あとは、ジークが叫んで「ユミル(有機生物の起源)さん、巨人の力送って」と言うまでは、「有機生物の起源」は巨人の力を送りません。
まとめると、人間から無垢の巨人になるルートとしては
[timeline title=””]
[ti label=”STEP1″ title=”脊髄液を入れる”]
人間の体内に「有機生物の起源」のコピー劣化版が元気に活動できる「特殊な成分入り」の脊髄液を入れます。
この脊髄液はもちろん、「有機生物の起源」のコピーの宿主から取った脊髄液です。
[/ti]
[ti label=”STEP2″ title=”座標が刻み込まれる”]
「有機生物の起源」のコピー劣化版に、巨人の力の送り先となる座標が刻み込まれます。
王家の脊髄液の場合は、王家の命令が来るまで「有機生物の起源」はSTEP2で待機。
命令が来たら、STEP3へ。
それ以外の脊髄液の場合は、STEP3へそのまま移行します。
[/ti]
[ti label=”STEP3″ title=”巨人の力が送られる”]
STEP2で刻み込まれた座標へ、「有機生物の起源」の「座標」から「道」を介して巨人の力が送りこまれます。
[/ti]
[/timeline]
これで、無垢の巨人は完成します。
有機生物の起源から巨人の弱点を考察
縦1m横10cmに人がいないのはなぜ?
巨人の弱点については、『進撃の巨人』の物語の最初のほうで「うなじ」部分で「縦1m横10cm」であることは判明していました。
そして、『進撃の巨人』51話で、巨人の正体は人間という前提で巨人の弱点についてもハンジは説明しています。
なぜ個体差が大きく違う巨人の弱点が皆同じなのか・・・
「縦1m横10cm」には何が該当するのか・・・
もしそこに人の大きさのままの一部があるとすれば・・・
それは「脳から脊髄」にかけての大きさに当てはまります。
そこを切除されるとそこだけ修復されずにすべての機能を失うのはそれが巨人の物質とは独立した器官であるからでしょう
出典元:『進撃の巨人』51話
ただ、無垢の巨人の場合は、巨人化してしまうと巨人の肉体と人間の肉体が同化してしまいます。
なので、「うなじ」部分を切り抜いても人間の姿は見られません。
これは、「有機生物の起源」のコピー劣化版が、宿主の身体の内側で巨人の肉と血を受け取ってしまっていることが原因です。
一方、「有機生物の起源」のコピーは、宿主の身体の外側で巨人の肉と血を受け取るので、宿主の肉体と巨人の肉体は同化しません。
巨人を倒す方法
巨人は弱点を狙わない限りは倒すことができず、弱点以外にダメージを与えてもすぐに回復してしまいます。
回復する理由は、巨人の力(血や肉)を受け取る「有機生物の起源」のコピーまたはコピーの劣化版が存在するからです。
なので、巨人を倒すには簡単な話、
- 巨人を動かしているもの
- 巨人の力を受け取っているもの
である「有機生物の起源」のコピーやその劣化版を、宿主から引き離してあげたらいいのです。
無垢の巨人の場合は、宿主の肉体がそのまま巨人の肉体になっているので、「うなじ」の「縦1m横10cm」の部分を切り落とせば、「有機生物の起源」コピー劣化版を引き離すことができます。
知性巨人の場合は、宿主と巨人の肉体が分離しているので、「有機生物の起源」のコピーは宿主にいることになります。
ですので、無垢の巨人に知性巨人の背骨をかみ砕いて、脊髄液を摂取しランクアップさせるか、宿主から脳と脊髄を抜き取ったらオッケーということになります。
アッカーマンと有機生物の起源の仕組みが似ている
『進撃の巨人』93話でジークの口から、アッカーマン一族は巨人化学の副産物であることが語られました。
また、『進撃の巨人』112話でアッカーマン一族についても判明しました。
エレンが言うには、
エルディア帝国がその長井歴史の中で「ユミルの民」を弄くり回した結果、偶然できたのが人の姿のまま、一部巨人の力を引き出せるアッカーマン一族だ
何でもアッカーマン一族はエルディアの王を守る意図で設計されたもんだから、その名残で誰かを宿主と認識した途端、地に組み込まれた習性が発動するって仕組みだ。
出典元:『進撃の巨人』112話
おそらく、「ユミルの民」を調べた結果、何かしら遺伝子的な特徴が見つかったのではないでしょうか。
その遺伝子をもとにアッカーマン一族が遺伝子操作されたのだと推測します。
エレンはさらに、ミカサが人さらいに合ったあの出来事を話に出します。
あの時お前は死に直面する極限状態の中でオレの命令を聞いた
「戦え」と
そういった諸々の条件が揃うことでアッカーマン一族の地に秘められた本能が目を覚ますらしい
極限まで身体能力が高められるだけでなく、「道」を通じて過去のアッカーマン一族が積み重ねてきた戦闘経験までをも得ることができた
あの時オレを偶然護衛すべき宿主だと錯覚したことでな
出典元:『進撃の巨人』112話
ポイントは
- 宿主の命令を聞く
- 身体能力が高まる
- 「道」を通じて過去のアッカーマン一族の経験値を得ることができる
ということです。
これって、「有機生物の起源」「有機生物の起源のコピー」「有機生物の起源のコピー劣化版」の特徴と似ていませんか?
アッカーマンが巨人化しないところが大きく違いますね。
なぜアッカーマンは巨人化しないかというと、巨人の力を受け取れないからです。
「有機生物の起源」のコピー劣化版が誕生する遺伝子は操作できても、それ以外の部分でエルディア人とアッカーマンとの違いを埋めることができませんでした。
道を通して
- 記憶を受け取る
- 身体能力アップ
はできても、宿主の命令を聞くという特性が出たとしても、人種の違いで「有機生物の起源(座標)」から巨人の血と肉を受け取ることができなかったということです。
【追記:エレン始祖としてラスボスの可能性も…】
この肋骨のうねり具合を見るに始祖エレン巨人はムカデみてぇにウネウネしながら進んでそうだな pic.twitter.com/oDBkOyRPAY
— ししゃも@固定ツイに創作漫画 (@shisyamosk) August 9, 2020
エレンに取り憑き?、エレンが始祖の巨人化しました。
そのときの姿が、もろに「有機生物の起源」ですね。
ブラフというか、一つのケレン味であって最終的に救われると信じてはいたけど、不安になって
でもやっぱりこの始祖エレンの操り人形造形は
ハルキゲニア=巨人そのものに操られてしまってる。ってことで間違いないかな? pic.twitter.com/1uDV2kVw5S
— 進撃&わたモテ&チェンソー感想 (@watamotetitan) October 8, 2020
ある意味ラスボスなのかもしれません。
「進撃の巨人ファイナルシーズン」のOPの9秒のところで一瞬、始祖の巨人のエレンの姿が写っていますね。
一瞬なので、初見では気付きにくいですね…。