エレンのライナーと同じの意味は?目的は何?【再開&和解の握手シーン伏線】

2017年12月に公開された『進撃の巨人』の第100話にて、エレンとライナーの再開&和解シーンがありました。

このシーンで、何度もエレンはライナーに向かって「お前と同じ」という発言を繰り返していました。

そして、2020年4月に公開された『進撃の巨人』の第128話でエレンの発言の意味をライナーは理解することになります。

今回は「やっぱりオレは・・・お前と同じだ」というエレンの発言の意味と、エレンの目的についてまとめてみました。

『進撃の巨人』の第100話〜128話までのネタバレを含みますので、ご注意ください。

目次

エレンとライナーの再開&和解シーンのおさらい

『進撃の巨人』の第99〜100話で、単独でマーレに乗り込んだエレンが、ライナーと再開を果たします。

ライナーの「何しに…ここ(マーレ)に来た?」という質問に対しては、「お前と同じだよ」とエレンは答え、

ライナーがあまりにも、「なんで?」っていう顔をしているので、エレンは

お前と同じだよ。

「仕方なかった」ってやつだ。

出典元:『進撃の巨人』第99話

と言っています。

エレンは845年に、超大型巨人によって壁に穴が開けられシガンシナ区が壊滅させた目的について、ライナーに次のようなことを問い詰めます。

  • なぜ自分の母親が巨人に食われたのか?
  • なぜ壁を破壊したのか?
  • ライナーたちの任務とは何か?

最終的に、ライナーの口から「世界を救うことが目的」だったということ吐かせています。

そして、エレンはライナーに次のように言います。

ライナー…お前と同じだよ…。

もちろんムカつく奴もいるし、いい奴もいる。

海の外も、壁の中も同じなんだ。

出典元:『進撃の巨人』第100話

というように、ライナーがパラディ島で過ごしたときの気持ちを理解を示します。

ただ、ここからエレンはライナーの本意を確認するために、誘導を始めます。

だがお前達は、壁の中にいる奴らは自分達とは違うものだと教えられた。

悪魔だと。

お前ら大陸のエルディア人や世界の人々を脅かす悪魔が、あの壁の中にいると…

まだ、何も知らない子供が…

何も知らない大人から、そう叩き込まれた。

一体何ができたよ、子供だったお前が。

その環境と歴史を相手に。

出典元:『進撃の巨人』第100話

パラディ島に乗り込んだ当時、ライナーは12歳。

「何も知らなかったから、パラディ島をムチャクチャにしたことは仕方がないよね?」というかんじで、エレンは同情するように、ライナーに問います。

エレンはライナーの様子をギロっと見つめます。

しかし、ライナーは「違う!!」と大声で否定します。

ライナー曰く、ライナーと一緒にパラディ島に乗り込んだ、顎の巨人所有者のマルセルが、ユミル(無垢の巨人)に食べられたが、そのまま作戦を続行してしまったと。

一緒にいたアニとベルトルトは任務を中止して、マーレに引き返そうとしていたにもかかわらず。

ライナーは「オレは(マーレを救った)英雄になりたかった・・・!!」とエレンに告白します。

そして、ライナーはこう続けます。

時代や環境のせいじゃなくて…俺が悪いんだよ。

お前の母親が巨人に食われたのは俺のせいだ!!

もう…嫌なんだ自分が…

俺を…殺してくれ…もう…消えたい…

出典元:『進撃の巨人』第100話

つまり、ライナーは

パラディ島の住民は悪魔であるという教育や時代の流れに関係なく、「世界を救って英雄になりたい!」という自分の意志をもって行動に移したということ

ということを、エレンは確信します。

その後エレンは、「やっぱりオレは・・・お前と同じだ」とライナーに言い、巨人化してレベリオ収容区をメチャクチャにします。

このときライナーは「えっ??」とよく分かっていない状態でしたし、読者もよく分かっていない状況だったと思います。

進撃の巨人117話修正の「俺とお前のどこが同じなんだ」

2019年5月に公開された『進撃の巨人』の第117話なのですが、単行本29巻に収録される際に、セリフに修正が入っています。

いくつか修正があったのですが、大幅に修正されたのが、エレン巨人VSライナー巨人の対決の際のセリフです。

エレンがマーレ勢力が次々の攻撃を受け、ライナーがエレンを仕留めようとするシーン。

いずれ俺達は数年で死ぬ…どれだけ足掻いたところで皆死ぬ。

これ以上生きて…何がある?

俺が終わらせてやる。

エレン…もう…いいぞ

出典元:『進撃の巨人』第117話

というように、ライナーは自分の自殺願望をエレンに押しつけようとします。

自分も死ぬから、エレンもラクにしてあげるね…というかんじに。

しかし、2019年8月に発売された『進撃の巨人』29巻では、以下のように修正されていました。

…なぜ足掻く?

お前は何のために戦っている?

何のために…?

エレン…俺はもう終わりにしたい俺とお前のどこが同じなんだ?

もう…いいだろ。

出典元:『進撃の巨人』第117話

修正後は、ライナーに言った「やっぱりオレは・・・お前と同じだ」というエレン発言に対して、疑問を持っている形に変更されています。

「死にたい自分(ライナー)と戦い続けているエレンのどこが同じなのか?全然同じじゃないんだが。」と、心の中でエレンに聞いています。

このような大幅なセリフの変更があり、今後の伏線になっているのではないかと読者の中で噂になっていました。

そして、2020年4月に公開された『進撃の巨人』の第128話で、その伏線が回収される形となりました。

エレンと再開したときの会話を理解するライナー

『進撃の巨人』の第128話では、戦いはクライマックスを迎えようとしています。

ライナーやアニを含めたマーレ側の人間と、アルミンやミカサやコニーを含めたパラディ島側の人間が協力し、イェーガー派のパラディ島勢力と対峙することを決意するシーンです。

地ならしを止めてマーレを含めた全世界を守るために、パラディ島(イェーガー派)の人間との対戦をしないといけないことについて、コニーが発言します。

俺達は人を助けるためにここにいるんだぞ!?

なのに…まずやることが島の連中の皆殺しかよ!!

どうしてこうなるんだよ!?

出典元:『進撃の巨人』第128話

このコニーの質問に対して、アニは次のように答えます。

…そうね。

そもそも…あんた達にはこんなことに付き合う道理なんか無い。

こんな選択を突きつけられることも…

あんた達ならあの日…壁を壊すことを選ばなかっただろうね。

私達と違って…

出典元:『進撃の巨人』第128話

あの日とは、ライナーたちがシガンシナ区を壊滅させた日のことです。

このアニの発言の「私達と違って」という部分に反応したのか分かりませんが、じっとアニの話を聞いていたライナーはあの場面を思い出します。

エレンがマーレのレベリオ収容区を壊滅させる前に、ライナーに放った言葉

「やっぱりオレは…お前と同じだ」

という言葉が、ライナーの頭によぎります。

「あれは…そういうことか…」

と、あのときのエレンの発言をライナーは理解するのでした。

このあたりを解説したいと思います。

エレンの「やっぱりオレは・・・お前と同じだ」の意味やエレンの目的は?

マーレの任務に従って、「人(マーレ人)を助けるために」ライナーたちは壁を壊しました。

ただ、マーレの任務とは言っても、ライナーは「自分が英雄になりたい!」という意志をもって作戦を実行していました。

ライナーは「人を助けるという」という建前で、「英雄へになりたい!」という自分の意志を原動力として行動していたところがあるということです。

そのためなら、犠牲は仕方がない。

そんなライナーに対してエレンは「やっぱりオレは…お前と同じだ」と言ったわけです。

つまり、エレンの場合も「人を助ける」というよりは、「エレン自身の意志」が行動の原動力になっているということです。

エレン自身の意志とは一体何か?

それは、「自由」です。

エレンの場合は、「自由になりたい!」という意志で行動しているということです。

『進撃の巨人』第121話の記憶ツアーのミカサが誘拐されて、エレンが犯人を刺殺したシーンで

オレとあんたが同じだと思っていたようだが…間違っている

他人から自由を奪われるくらいなら、オレはそいつから自由を奪う

父親がオレをそうしたわけじゃない

オレは生まれた時からこうだった…

出典元:『進撃の巨人』第121話

と、エレンはジークに言っています。

つまり、

  • 生まれたときから、エレンは自由を求めている
  • 自由になることを邪魔する人がいたら、その人の自由を奪う

という考え方をもっているということです。

実は『進撃の巨人』100話のエルディアの血をもつヴィリー・タイバーの演説シーンでも、エレンが自由のために戦っていることがほのめかされていました。

この血を恨みました。

私は他の誰よりも…エルディア人の根絶を願っていました。

…ですが、私は死にたくありません。

それは…私がこの世に生まれてきてしまったからです。

出典元:『進撃の巨人』第100話

このヴィリー・タイバーの言葉を聞いたエレンは、カっと目を見開きました。

おそらく、「私がこの世に生まれてきてしまったから」という言葉に反応したのだと思います。

そして、ヴィリー・タイバーの「パラディ島の悪魔と!!共に戦ってほしい!!」という演説の言葉を聞いたエレンは、死にたいと言っているライナーに対して、

立てよライナー、わかったから

やっぱりオレは…お前と同じだ。

多分…生まれた時からこうなんだ

オレは進み続ける。

敵を駆逐するまで。

出典元:『進撃の巨人』第100話

というように、エレンの目的はどんな手段を選ぼうとも、邪魔する者を跳ね除け、生まれたときから求めている「自由」を手に入れることなんです。

だから、地ならしをしているんです。

関連記事:進撃の巨人の黒幕がエレンの伏線まとめ!

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