2020年1月9日に、人気アーティストのジャスティンビーバーさんが「ライム病」という病気に苦しめられていたことを公表されました。
この「ライム病」にかかってから、ジャスティンビーバーさんは長期間アーティスト活動を休止されています。
ところで「ライム病」という病気なのですが、あまり聞き慣れませんよね?
今回は、
- ライム病気がどんな病気なのか?
- 治る病気なのか?治療法はあるのか?
- 病気の原因はなんなのか?
- ジャスティンビーバーはいつからライム病気だったのか
- 現在の病状はどうなのか?
について、気になることを調べてみました。
ジャスティンビーバーがライム病にかかった原因は?

ライム病は上の写真のような、全長約10 μmで直径0.2〜0.3μm の「ライム病ボレリア」という細菌が人に感染することで引き起こされる病気です。
この「ライム病ボレリア」という細菌を人に運ぶのが媒介者となるマダニ(シカダニ)です。
ライム病は現在、アメリカで昆虫が媒介する感染症の中で最も多く報告されている病気で、日本でも報告されている感染症です。
ライム病を引き起こす細菌はシカダニ(マダニ)によって広がりますが、この名前はマダニの成虫がシカを吸血することに由来しています。米国では、幼いシカダニ(幼虫や若虫)がげっ歯類(特にシロアシハツカネズミ)を吸血し、ライム病の原因菌のキャリアとなります。ダニは通常、若虫の段階で人に感染します。シカはライム病の細菌を保菌したり伝染させたりすることはなく、血液がダニの成虫のえさになるだけです。
出典元:MSDマニュアル家庭版
上の記述を元に簡単に説明すると、細菌の「ボレリア」が
シロアシハツカネズミ(げっ歯類の動物)→マダニ(シカダニ)→人間
というように移動することで、ライム病を人間が発症してしまうということですね。
ダニが1日以上付着したまま生活した場合にのみ、ライム病に感染するそうで、短時間ではめったに感染しないそうです。

とは言っても、上の画像を見てわかる通り、病原菌を運ぶマダニの大きさは硬貨と比べてかなり小さいということが分かります。
これは、「ダニが体についている可能性がある」と意識しない限りは、気付きませんよね。
ライム病の予防として、
- ダニがいるような森の茂みに行かない
- 行くとしても長袖の服・長ズボンを履き、裾をブーツや靴に入れる
- 防虫剤を服にかけておく
など、ダニに付着されない、ダニに噛まれないことで予防することができます。
ジャスティンビーバーさんは、ダニが多くいるような森とか茂みに行ってダニが付着した可能性がありますね。
また、ダニが体についたことに気づかず、体を綺麗にするなどをしなかったと考えられます。
ジャスティンビーバーがかかったライム病はどんな症状が出る?
ジャスティンビーバーさんのInstagram投稿によると 、
While a lot of people kept saying justin Bieber looks like shit, on meth etc. they failed to realize I’ve been recently diagnosed with Lyme disease, not only that but had a serious case of chronic mono which affected my, skin, brain function, energy, and overall health.
多くの人がジャスティンビーバーはクソみたいな見た目で、薬物をやっていると言い続けていたけれども、多くの人は僕が最近ライム病と診断されたことに気づかなかった。そればかりか、皮膚、脳の機能、エネルギー、健康全般に影響を与える重度の慢性的伝染性単核球症もあった。
ジャスティンビーバーさんの書き方からするに、「ライム病」といってもいろいろな症状や軽い重いがあるみたいですね。
調べてみると、ライム病には3段階あるようです。
- 限局期(初期)
- 播種期(約4週間後)
- 晩期(数ヶ月後〜数年後)
時間が経つにつれて、病状はひどくなります。
初期の限局期には、刺された場所に大きな赤い斑点ができるようです。
斑点は直径50cmほどまで円状に広がるそうです。
このような赤い斑点ができず「ライム病」であることに気づかない人もいるようです。
ジャスティンビーバーさんは初期の段階で、赤い斑点ができなかったか、あるいはだたの腫れだと思ってきちんと治療しなかった可能性があります。
この段階で治療できていれば3〜4週間ほどで治るようですが、治療できていない場合は次の播種期(発症から4週間後)の段階にいきます。
播種期の段階ですでに、全身に細菌(ボレリア)が広がってしまっているようです。
播種期の段階の症状として、次のようなものがあります。
疲労感、悪寒、発熱、頭痛、項部硬直、筋肉痛、痛みを伴う関節の腫れが一般的な症状です。ライム病のこうした症状は数週間続きます。治療を受けていない人の約半数には、通常は体のほかの部位に小さめの遊走性紅斑ができます。まれに、背中の痛み、吐き気、嘔吐、のどの痛み、リンパ節の腫れ、脾臓の腫大が起こります。
(中略)
より重篤な症状が生じることもあり、約15%の患者で神経系に影響がみられます。髄膜炎(頭痛と項部硬直)とベル麻痺(顔面の片側、または両側の筋力低下)が主な症状です。
感染者の8%で不規則な心拍(不整脈)、心臓の炎症(心筋炎)、胸の痛みを伴う心膜の炎症(心膜炎)が起こります。不規則な心拍が原因で、動悸、ふらつき、失神が起こることがあります。
出典元:MSDマニュアル
この段階でも、かなり重い症状が現れるようです。
また、インフルエンザのような一般的なウイルス感染症とも症状が似ているようで、赤い大きな斑点ができていない場合は、そういった感染症と間違われるケースもあるみたいです。
ジャスティンビーバーさんも、「ライム病」を発症していると正しく診断されず、適切なライム病の治療を受けれなかった可能性もありますね。
先ほど紹介したジャスティンビーバーのインスタ投稿を再度見てみると、
そればかりか、皮膚、脳の機能、エネルギー、健康全般に影響を与える重度の慢性的伝染性単核球症もあった。
と書いていますので、ジャスティンビーバーさんは、さらにひどい晩期(発症数ヶ月後〜数年後)のライム病を発症していると考えられます。
晩期のライム病では、
数年間にわたって、いくつかの大関節(特に膝関節)に腫れと痛みが繰り返し起こります。膝は痛むより腫れる場合が多く、しばしば熱をもち、まれに赤くなることがあります。膝の裏側に嚢胞(のうほう)ができて破れることもあり、急激に痛みが強くなります。関節炎を発症した人の約10%で、6カ月以上にわたり膝の症状が継続します。
まれに脳や神経の機能不全に関連した異常がみられます。気分、発話、記憶、睡眠に影響が及ぶことがあります。背中や脚、腕にしびれや突然の鋭い痛みを感じる人もいます。
出典元:MSDマニュアル
という症状が起きるようです。
「まれに脳や神経の機能不全に関連した異常」とありますので、ジャスティンビーバーのインスタ投稿と一致しますよね。
なので、おそらくジャスティンビーバーさんはライム病の中でも一番重い「晩期のライム病」であると考えられます。
ジャスティンビーバーのライム病は治るの?治療法は?

上の画像は、2019年2月17日のジャスティンビーバーの画像です。
画像を見ると、肌が荒れていて、おおきな赤い出来物ができていることが分かります。
ジャスティンビーバーのインスタ投稿によると
It’s been a rough couple years but getting the right treatment that will help treat this so far incurable disease and I will be back and better than ever NO CAP
(ライム病は)約2年間続いているが、今のところ治せないこの病気の、適切な治療をうけている。復帰するし、それに今までよりもいい状態でね。嘘じゃないぜ。
と言っています。
ジャスティンビーバーの「ライム病」は重症だからか、簡単には治らないようです。
どうやら、現在進行形で治療を受けているようで、良好な方向に進んでいるようです。
以前と比べて、肌もきれいになってきており、次のアルバムとツアーの準備もしているほど回復しているとの情報もあります。
「ライム病」を治療がどのようなものか気になったので、調べてみました。
ライム病はどの段階であっても抗菌薬での治療を行うようです。
感染症の初期段階では、ドキシサイクリン、アモキシシリン、セフロキシムなどの抗菌薬を2~3週間にわたって服用すると効果的です。これらの薬が服用できない人には、アジスロマイシンを使用することがありますが、効果は劣ります。
抗菌薬はライム病の多くの症状を軽減する働きもあります。
関節炎には、アモキシシリンやドキシサイクリンなどの抗菌薬を30~60日間、経口で投与するか、セフトリアキソンやペニシリンを14~28日間、静脈内に投与します。
神経学的異常(ベル麻痺を除く)や第3度心ブロック(不整脈の一種)には、たいていセフトリアキソンまたはペニシリンを2~4週間にわたって静脈内に投与します。比較的軽症の第1度心ブロックとベル麻痺の治療には、2~3週間にわたるドキシサイクリンの経口投与が役立ちます。
出典元:MSDマニュアル
というように数週間かけて、点滴のように静脈内に抗菌薬を投与する場合と、口から抗菌薬を摂取する場合があるようですね。

ジャスティンビーバーさんの場合は、上の画像を見る限りは、点滴のように静脈内に抗菌薬を投与するパターンだと思われます。
ジャスティンビーバーのライム病はいつから?
ジャスティンビーバーは「ライム病」を発表する前は、鬱病ではないかと報道されていました。
ジャスティンビーバーは2017年7月24日に、ワールドツアーをキャンセルし、今後は休養に入られました。
その際、ワールドツアー中止をした理由やその思いを、インスタに長文の画像を投稿しました。
この投稿をInstagramで見る
要約すると、
- 過去に人間関係で悩んでいた
- この数年間で人間的に成長できた
- ワールドツアーではたくさんのことを学んだ
- これからも自分の仕事を続けたいから、自分の時間をつくるためにツアーを休止した
- 仕事の実績だけでなく、精神的にも成長させていきたい
という内容。
このときから鬱の兆候は出始めていたのかもしれません。
だから、ジャスティンビーバーの精神的・肉体的疲労を感じたスタッフなどが、ワールドツアーを止めた可能性も考えられます。
そして、それから約1年8ヶ月後のこと。
そして、ジャスティンビーバーは、2019年の3月16日に正式に活動休止を発表しました。
上の投稿を部分的に取り出すと
でも、たぶん皆も気づいているとおり、僕は前のツアーで自分が不幸せであることに気づいた。
こんなことは僕にも皆にもよくない。
皆は生き生きとエネルギッシュで楽しく明るいコンサートのためにお金を払って来ているのに、ツアーの終盤には、気持ち的にそういうコンサートを皆に届けらられなかった。
僕は誰もがやるような方法で、自分を振り返り、探し、試行錯誤を繰り返してきた。
今は、ほとんどの人が抱えているような根深い問題を修復することにとても集中している。
だからこれ以上転落しないし、結婚生活も続けられるし、自分がなりたいような父親になれるだろう。
僕にとって音楽はとても重要だけれども、僕の家族や自分の健康が一番大切だ。
とジャスティンビーバーは言っています。
このとき、ジャスティンビーバーはすでに鬱だったと言われています。
僕は誰もがやるような方法で、自分を振り返り、探し、試行錯誤を繰り返してきた。今は、ほとんどの人が抱えているような根深い問題の解決にとても集中している。
という部分は、鬱の治療のことを言っているのではないでしょうか。

2019年の2月には、「ライム病」と思われる症状が出ていました。
少なくとも、2017年7月から少し鬱傾向にあり、2019年の2月ごろにはすでに「ライム病」を発症。
ライム病により、肉体的・精神的な疲労に悩まされるようになり、さらに鬱病に拍車をかけたのではないかと思われます。
つまり、元々鬱の傾向にあったジャスティンビーバーは、ライム病によって鬱を決定づけられたと。
ここからは推測です。
鬱の兆候が見られていたジャスティンビーバーは、精神的・肉体的疲労を癒すために自然豊かな場所に旅行に行く。
そして、そこで自然を満喫しますが、ダニが体に付着してしまう。
そして、1日以上ダニを付着させたまま過ごしてしまい、「ライム病」を発症。
当初は原因が分からず、適切な治療をうけれないまま過ごしていた。
原因がわからないという不安、さらに「ライム病」により体調不良が続く。
肉体的も精神的も疲労困憊状態のジャスティンビーバーは、ついに鬱病になってしまう。
そして、2019年3月に活動休止を宣言。
みたいなかんじかなと推測します。